2018年6月25日月曜日
NO 250 干菓子の食べ方ってこんなの
干菓子器は、茶事の中では、薄茶で気軽な押物・打物・有平糖など、
取り回しのできる菓子を盛ります。
材質は、塗り・木地・竹・砂張・南鐐などがあり、形もさまざま。
器と菓子の調和を考えつつ、干菓子を客数分より多めに盛って勧めるのは、
亭主の特権でしょうか。
■菓子絵図帳について
さて、ここでは、お菓子に関する文献を少々。
1695年『御菓子之書図』:吉田コレクション
1824年『新製御菓子絵図』:虎屋黒川家文書
1836年『浪華家都東』:吉田コレクション
1858年『菓子絵図帳・塩瀬山城』:吉田コレクション
幕末期『あじの花』:虎屋蔵
1913年『勅願干支新年菓帖合本 坤』:藤澤文二郎著、京菓子資料館
現代『菓子図・春雨』:平塚運一著、京菓子資料館
?年『御蒸菓子図』:澤屋播磨伝来、東京国立博物館蔵
?年『菓子譜』:虎屋蔵
?年『茶道宗家好菓集』:京菓子資料館蔵
現存する菓子絵図帳で、もっとも古いものは、
『御菓子之書図』だそうです。
どの菓子絵図帳も、色鮮やかな絵図で、
当時の藩主や茶人の好みの菓子を記したもののようです。
他にも、1693年刊の男性向け実用書『男重宝記』などに、
取り上げられたりしているとか。
17世紀、それまで茶道具に対して見立てを楽しんでいた茶人の趣向が、
上菓子の銘や意匠の工夫につながり、
大名や裕福な商人などの嗜みになっていったようです。
大奥の様子や武家の生活を描いた錦絵にも、
菓子折や高杯に盛られた、縞模様の有平糖や色とりどりの落雁などが
描かれているそうで、贈答用の菓子選びに、
絵図帳が使われていたのではないかと推察されるのだとか。
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