2018年6月13日水曜日
NO 201 円座ってこんなの
円座(えんざ)は、藁(わら)・菅(すげ)・藺(い)などで、
露地で腰掛ける際に使う、渦巻き形に、
まるく編んだ敷物のことだそうです。
わろうだ・わらざとも言うようです。
『延喜式』に平安期の讃岐の産物として、
菅円座が挙げられているみたいです。
『庭訓往来』にも讃岐円座と記されているそうで、
円座は平安期以来讃岐の重要な特産物だったようです。
高松市円座の地名は、
この円座の生産された地域であったことを示しているとか。
■迎付
最初に亭主は、円座を腰掛待合に置く際、
一番上の円座を裏返し、
その上に莨盆を置くようです。
裏千家の場合、正客が腰掛待合に進み、
まず、円座の上の莨盆を上座に運ぶそうです。
次に一番下の円座を詰の席に残し、
上の円座を次客の座に置き、
最後に、一番上の裏がえしになっている円座を表にかえし、
自分の席に置いて腰をかけるみたいです。
そして、連客は、円座に腰をおろし、
静かに露地の風情を眺めて迎付を待つのだとか。
正客は頃合いをはかり
「お先に」と次礼をし、
円座を壁に立てかけ、
外露地から内露地へ猿戸を心静かに入り、
蹲踞へと進むそうです。
その後、次客も次礼をして円座を壁に立てかけ、
蹲踞へと進むようです。
最後、詰は立てかけられた円座を手前に倒し、
円座を重ねて一番上を裏返し、
亭主が置いていた場所に戻し、
莨盆を載せるのだとか。
■中立
正客は、腰掛待合に進むと、
初入と同様に、莨盆と円座を定座に配り、
腰をかけるようです。
その後、初入と同様、正客から円座を壁に立てかけ、
蹲踞へと進むみたいです。
詰は、初入と同様、円座・莨盆を元のように、
戻して置くとか。
■文献
稲垣休叟著『茶道筌蹄』に
「円座 利休形、竹の皮、讃岐円座を用てもよし」
とあるそうです。
藤原時平らが編纂した『延喜式』に
「讃岐国 菅円座」
とあるようです。
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