2018年6月9日土曜日
NO 170 「茶道」香木ってこんなの
香(こう)というと、本来は「伽羅」「沈香」「白檀」などの天然香木の香りを指すそうです。
そこから「線香」「焼香」「抹香」「塗香」などの香り、またこれらの総称として用いられるみたいです。
仏教では、香を焚くと不浄を払い心識を清浄にするそうで、
仏前で香を焚き、花や灯明とともに仏前に供するようです。
ここから「香華を手向ける」という言葉があるとか。
茶道では、炭点前などで使用するほか、七事式の且座之式のように、
「香りを聞く」こともあるようです。
風炉の場合は香木、炉の場合は練香を使用するみたいです。
ここでは「香の歴史」「香道」「香道で使う道具」「且座之式」の順に
説明していこうと思います。
■香の歴史
香の歴史はかなり古く、紀元前3000年前のメソポタミア文明のころまで遡るそうです。
種類も多く、白檀、丁香などの「樹木の皮・葉・根などの粉末」や、
乳香、安息香などの「芳香のある樹脂」、
麝香、竜涎香などの「動物性のもの」があるそうで、
ふつう「香木(明香)」と「練香(煉香・合香)」とに分けられるみたいです。
また、使用方法の違いで、焚いて使用する香「焼香」と、
焚かずに体に塗る香「塗香」に分けられるようです。
日本書紀によると、香木は595年に淡路島に漂着したそうです。
その後、宗教、主として仏教の儀礼で香木が焚かれるようです。
平安時代になると、宗教儀礼を離れて、香りを聞いて鑑賞するようになり、
薫物合せ(たきものあわせ)などの宮廷遊戯が行われたのだとか。
室町時代の東山文化の頃、茶道や華道が大成するのとほぼ同時期に、
香道の作法も整い、現在の形に近いものになったそうです。
また、香を茶道にも取り入れ、書院の床の正面に香炉を飾って、
香をたくようになったみたいです。
当時、香合は香炉の脇役だったとのこと。
この頃の香合の素材は、金器・銀器・漆器・木彫・古代蒔絵などが好まれたそうです。
桃山時代になり、陶磁器製の香合が使用され始めるそうです。
利休が楽焼の香合を作らせたのが焼物香合のはじまりなんだとか。
やがて、織部焼・野焼・瀬戸焼・備前焼・唐津焼などの国焼物の香合がでてくるみたいです。
江戸時代初期になると、外国製品尊重の思想から、
中国の古染付・祥瑞・青磁・交趾焼等の形物香合が主流となるようです。
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