2018年6月25日月曜日
NO 247 縁高から主菓子をいただくってこんなの
江戸中期の百科事典『類聚名物考』に、
「縁高折敷 ふちだかのおしき 今俗には縁高とのみいふ。
古は折敷に縁高と、さもなきつねの物有りし故、わかちていひしなり」
とあるそうです。
伊勢貞丈著『貞丈雑記』には、
「ふち高は、ふち高の折敷と云物也。
折敷のふちを高くすえたる物也。
菓子などをもる為に、ふちを高くする也。
大きさ五寸四方計。
ふち高さ一寸五分ばかり、角切角也。
廻りに桂を入る也。」
とあるようです。
喜多村節信著『嬉遊笑覧』には、
「按るに今縁高といふものは、
足付の折敷(木具とも八寸ともいふなり)の縁の高きものなり。
折敷に足付たるは縁高といふへからず。
縁高きは物を盛るによければ、櫃のごとく用ひ、蓋をも作りたる也。
膳に用ひざれば異ものヽ如くなれり。」
とあるみたいです。
七宝とはもともと仏典での用語で、大変貴重だった七種の宝のことだそうです。
七種の宝は『無量寿経』だと「金・銀・瑠璃・玻璃(はり)・珊瑚・めのう・しゃこ」のこと、
『法華経』だと「玻璃・珊瑚」の代わりに「真珠・マイ瑰」のことを指すそうです。
七宝文様は、同じ大きさの円の円周を四分の一ずつ重ねて繋いでいく文様で、
有職文では「輪違い」と呼ばれるみたいです。
正確には、この七宝文様と仏教用語の「七宝」との関係については不明だそうで、
古くは「四方襷(しほうたすき)」という呼び名があって、
その「四方(しほう)」が「七宝(しっぽう)」へと変化したという説があるようです。
現在では、七宝の円形は円満を表し、
吉祥文様としてのイメージが定着し、
宝尽くしの一つに数えられるようになった縁起のよい文様なんだそうです。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿