2018年6月13日水曜日

NO 192 箸洗(吸物椀)ってこんなの



箸洗/吸物椀(すいものわん)は、小さな蓋付きの塗椀で、

八寸の前に煮物椀と引き替えで席中に出されるものだそうです。



吸物椀は、一汁三菜を賞味し終えた後、

主客の献酬が行われるみたいですが、

その前に、今まで使った箸の先を洗い清め、口の中をすすいで、

改めるという意味の吸い物なんだそうです。



一口椀と言うように、一口位でいただける分量にするのだとか。



ただ、単なる白湯(さゆ)では物足りなく、

何かの心入れを、との思いから、

昆布の香りをうっすらと付けたり、

ごく少量の塩を入れたり、

梅干しを少量入れ、梅の香りを付けたりと工夫するみたいです。



そして、この汁の中に季節の移ろいを感じさせるような、

珍しい野草の芽や実、

木の実、またはそれらの小片や薄切りにしたものなどを、

ほんの少し浮かせるそうです。



こうすることで、吸物椀が、

次に出てくる八寸の二種類の肴の味を引き立てるのだとか。





■吸物椀の具

吸物椀に入れる、ちょっとした具の例です。

・[篠竹(しのだけ)]:稈(かん)が細く群生するタケササ類の通称。

・[蕎麦の実]:タンパク質やビタミンB群も豊富とか。

・[零余子(むかご):植物の栄養繁殖器官のひとつ。

・[海藤花(かいとうげ):マダコの卵またはその塩蔵品。

・[ちぎり梅]:梅の実をちぎったもの。

・[梅のじん]:梅の核の部分。

・[イワナシ]:ツツジ科イワナシ属の常緑小低木。

 果実は緑色から赤褐色の果皮に包まれ、ナシのような甘味がある。

・[花山椒]:山椒の雄花。なお、、サンショウの実が成るのは雌株のみ。

・[長ヒジキ]:褐藻類ホンダワラ科ホンダワラ属の海藻の1種。

・[針山葵(わさび)]:わさびは、アブラナ科ワサビ属の植物で、日本原産。

・[南京の種]:カボチャ(南瓜)の種。

・[針茗荷]:ミョウガは、ショウガ科ショウガ属の多年草。

 食用となるのは、花穂部分。

・[白木耳(きくらげ)]:キクラゲ科のきのこ。

 中国では古くから不老長寿の薬として珍重された。

・[針生姜]:ショウガ科の多年草。

・[蓮の実]:ハス科多年性水生植物の種。

 柔らかな皮の中に白い蓮の実が入っている。

・[山独活(うど)の芽]:ウコギ科タラノキ属の多年草。

・[鱧(はも)のフエ]:ウナギ目・ハモ科に分類される魚の浮袋。

・[芽蓮根]:ハス科多年性水生植物の地下茎。

・[松の実]:マツ科マツ属の植物の種子の胚乳。

・[菊花]:食用菊。

・[タピオカ]:トウダイグサ科のキャッサバの根茎から製造したデンプン。

・[椎の実]:ブナ科クリ亜科シイ属の樹木の実。

・[葛そうめん]:葛粉を用い、そうめんのように乾燥して仕上げたもの。

・[バジルシード]:シソ科メボウキ属の多年草・バジル(バジリコ)の種。

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